曇り硝子の向こう側

1メートル先に顔があった


向こうからも見えているのか?


(一方的に見えるはずがない)

 


カウンターにかける人は


何かに集中して取り組むような人


他人の様子など関係なかろう

 


もしもこの曇り硝子がなかったら?


もしも透明な硝子だったら?


とてもこの席にはかけられない


もしもの風景を想像して


僕は平常心を失っていく

 


ああ なんて緊張感のある


コーヒーだよ